2008年 03月 16日 ( 1 )

石鹸と合成洗剤

もう随分昔のことです。有吉佐和子の「複合汚染」、滋賀県の合成洗剤使用販売禁止の条例(昭和54年施行)などなど。世間で随分騒がれていたものです。
石鹸は善、合成洗剤は悪、とは言わないまでも、「どっちかと言えば、せっけんがいいんだよね」と思いこんでいました。
ところが、そうでもないようです。ちゃんと説明してくださる人がいて、へーっと思いました。
ネットでも調べてみました。青字はその方のお話です。

河川や湖の環境水系をきれいに保つには、排出される有機物を少なくすることと、分解が速いことが望まれる。洗濯1回当たりに排出される有機物(界面活性剤)は製品によって異なるが、粉せっけんの場合には、合成洗剤の3~5倍と多い。一方、分解性では石鹸の方がやや優位にあるが、結論からいえば、両者の水質への影響は同じ程度である。石鹸に変えても水質はよくならない。石鹸も洗剤も使えば水を汚すので、使用量を守ることが重要である。 

工場排水は規制や対策が進み、現在では水質汚濁の原因は、生活雑排水の負荷の方が高くなっている。国立公害研究所(現国立環境研究所)によれば、雑排水中のBOD負荷量の55%は台所からのものである。重要なことは、石鹸や洗剤だけの論争ではない。炊事など台所からのものも含めて減らしていく、出してしまったら、総合的に下水処理を行うことである。
現在の下水道普及率は、全国平均69.3%だが、100万人以上の都市は98.3%、5万人未満の市町村は39.3%と大きな開きがある。
当時の下水道普及率は30%にも満たず、世界的にみても低いものだった。洗濯用洗剤の「りん酸塩」が藻を繁殖させ、富栄養化を引き起こすとして問題になった(台所用洗剤などはもともと無りん)。しかし、滋賀県をはじめ、世論は石鹸運動になった。


せっけんは,一回の洗濯に合成洗剤より多くの量を使わないと十分な洗浄力が発揮されない。それ だけ資源の有効利用という点で不利になる。また,例えばヤシ油が原料ならば,熱帯の資源を多く使 い,さらにヤシ園を作るために生態系に負担をかけることになるとの指摘もある。
 横浜国立大の大矢勝・助教授(洗浄学)によると,原料の生産,製造過程,輸送などを総合的に判 断するライフサイクルアセスメントの試算では,石油系原料の合成洗剤の方がせっけんより優れてい るという結果があるという。
せっけんが優れているのは,水に住む魚,微生物などへの毒性が一番低い点だ。
 界面活性剤は下水道や合併浄化槽があればほとんどが分解されるが,洗剤の排水が直接小さ な川に流れ込むような場所では,生態系に影響を与える恐れもある。界面活性剤のうちLASなどい くつかは「特定化学物質の把握と管理促進法(PRTR法)」の対象に指定されている。
 こうしたせっけんと合成洗剤の特徴を生かすため,大矢助教授は使い分けを提案している。
 生活排水が処理されずに小川に流れ込むようなところはせっけん▽水源の湖など,有機物を減らす 必要があるところは分解性の良い合成洗剤▽下水道などが整っていれば石油系原料の合成洗剤,とい う考えだ。
 せっけんにすべき場所で,合成洗剤が使われているところも多い。逆に「下水道が整っている都市 部でせっけんを使うのはぜいたく」(大矢助教授)という面もある。
平成13年(西暦2001年)1月8日(月)朝日新聞


それから、滋賀県の「滋賀県琵琶湖の富栄養化の防止に関する条例」は、合成洗剤の使用、販売禁止ではなく、「りんを含む合成洗剤」の禁止でした。
現在、売られている合成洗剤は「無りん」です。
ネットで調べていたら、県とか市、つまり地方自治体で、「公共の施設での石鹸の使用」を義務づけたり、「同、合成洗剤は使用禁止」のところがあります。このサイトは、2006年の11月に更新されたものです。今でも、そうなんでしょうか? 変えていないとすれば、問題あるのではないかしら。
[PR]

by mamineko110 | 2008-03-16 23:54 | うだうだ