カテゴリ:読書( 6 )

 「受けてみたフィンランドの教育」を読んで

最近小学校から英語を教えるようになってきているらしい。これには反対だ。
考えるには言葉を使う。自分の考えを人に伝えるにも言葉が必要だ。だから小学生の場合、まず日本語をしっかりやらねばならない。日本語で、自分が何を思い、考え、伝えたいか表現できないうちに、他の言葉を始めても、成果があがらないと思う。
わたしの周囲には、英語を子どもに教えている人が少なからずいる。その人たちは、自分は収入を得るために小学生や幼児に英語を教えるが、それによって将来英語能力が他の子よりよくなるとは必ずしも言えないと言っている。
限られた授業時間数の中では、まず日本語、読み書きそろばんが最優先だ。

d0053578_23482020.jpgこの本では、興味深いフィンランドの外国語事情と、今まで聞いていたのとは少し違う意見に出会った。この本はフィンランドの高校にAFSで留学した娘と、翻訳家、ライターである母の共著であるが、母はこう言っている。

小学校から外国語教育を始める事に反対する理由として、「教師の確保ができない」「授業時間をこれ以上増やせない」と言う意見は現場の実情を考えると頷けないでもないが、「小学校では母語=日本語を習得するほうが重要だ。日本語の習得過程にあるこどもに外国語を教えると混乱する。」という意見には首をかしげる。小学校から学んでいるフィンランドの子どもが混乱しているようには思えなかった。フィンランド語と英語は、日本語と英語ほど大きく違うわけではないというが、フィンランド語はウラル語に属していて、インド・ヨーロッパ語に属しているヨーロッパの言語の中では特殊な言葉であると言われている。仕事をするためだけではなく、生活するためにも、フィンランド語だけでは十分ではなく、もう一つの公用語であるスウェーデン語と、せめて英語を習得していないと、国際社会で生き延びていけないと誰もが言った。英語を含む他言語を学ぶことが「生き抜くために重要なおだ」と言う認識は、日本と比較にならないほど強い。

これは娘が書いた部分だが、フィンランドの英語事情である。
フィンランドでは 誰でも英語をしゃべる。外国語と言う意識があまりない。
小学校3年生から、もう一つの公用語であるスウェーデン語教育を始め、4年生から外国語として英仏露の三ヶ国語から一つ選んで学ぶ。また、ゴールデンタイムの番組は字幕つきの英語映画である。インターネットの映画やゲームは英語のままである。幼児のころからあまり意識せずに見ているので、学校の成績がいまいちのこどもでも、なんとなくわかるらしい。


それから、学校は
フィンランドの学校教育は、得た知識について、自分がどう解釈してどう考えるかをエッセイに書くことにある。フィンランドのテストはほとんどがエッセイである。日本では学校は「居場所」、学校=生活に対し、学校は「勉強するところ」という意識が強い。授業には真剣で居眠りなどはない。

フィンランドの教育の成功のキーポイントは、「エッセイを書かせる」ことにあるのではないだろうか。知識の詰め込み暗記に終わらず、それを素材にして自分の解釈、考えを組み立て、他者に効果的に伝達する経験を積む。こういうことを日常的にしていればそれは違うだろうと思う。
日本もフィンランド同様資源がなく大国の隣に位置している。国民一人ひとりの力を向上させる以外に道はないのだけれど・・・普通の日本人のほとんどが、中国語と英語を使いこなせたら、それはすごいのだけど・・      う~ん。
どうも自分の言いたいことがうまく書けない。作文を書く訓練が必要なことを痛感する。
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by mamineko110 | 2008-01-06 23:44 | 読書 | Comments(2)

つっこみ力 と 東京タワー

読んだ本はすべて挙げていくつもりでした。でもやめました。これはおもしろそう!と思っても「スカみたい」とがっかりするのも多いのです。

つっこみ力
「反社会学講座」のパオロ・マッツァリーノさんの著作です。
この本も好きです。笑いをとろうとするところが、ちょっとしつこいと思ったりもしますが、好きです。
わくわくします。どうしたら、こんなふうに書けるんでしょう? まったく・・・・
恋かしら? これは
マッツァリーノさんは、毛深くて シャツのボタン(だったかな?)がからむほどだそうです。そういう人はタイプじゃないんですけどね。恋するには一番先に来るのは頭の中に何がある?ということなんでしょうか。

東京タワー リリーフランキー
映画になったり、テレビになったり、随分有名な本ですが、今ごろやっと読みました。
引き込まれました。いろいろなことを横へ置いといて、熱中しました。
「ああ、上手だなぁ」と感心する書き手は、何人もいますが、こ今まで読んだことのない文体です。新鮮でした。
読み終わってよくよく考えると、「どうしようもない父と、こどものためにひたすら頑張る母、あかんたれの息子(あとで成功する)」の物語で、こういう小説ってよくある・・・なんですけどね。
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by mamineko110 | 2007-06-12 23:07 | 読書 | Comments(1)

更年期

d0053578_2332030.jpg更年期 日本女性が語るローカル・バイオロジー  マーガレット・ロック  みすず書房

英文講読の時間に更年期のことを読むので、予習のつもりで読むことにしたのですが、けっこうはまりました。
はじめにさらっと更年期について医学的説明があり、あとは社会学的な方向からのアプローチです。
著者はアメリカ人ですが、日本の更年期世代の女性に聞き取り調査をしました。対象となった人たちは昭和ひとけた世代にあたります。
「更年期」がどうこうということより、その人たちが語る自分の来し方・今の境遇、自分自身をどういうものととらえているかが興味深かったです。

肝心の英文講読の方は、正直、つまらなかったです。更年期障害のさまざま、どのようにして起こるか、その対処法がえんえんと続きました。がっくり。
わざわざ英語で読むからには、もうちょっと 読んで甲斐あるものがよかったナ
でも一つだけ 
If you're most women, you've probably spent much of your life up to this point focusing on the people who need you: your spouseor partner, your friends, your coworkers.
ここを読んで あれ? と思いました。わたしたちの持ってるアメリカ女性のイメージと違いますものね。先生は、日本人とは程度が違うと思いますよとおっしゃってました。
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by mamineko110 | 2007-05-05 00:26 | 読書 | Comments(0)

最近読んだ本 

06年版ベスト・エッセイ集 カマキリの雪予想 日本エッセイストクラブ編
何ということもありません。 有名人が書いているというだけ。ネットであっちこちのブログを読むようになって、この手のものへの点がからくなりました。

秋の森の奇跡 林真理子 小学館
林真理子は「プロだなぁ」と人物描写・人間観察に感心したものでしたが、これはあんまり思いません。「新井」って女にとってすごくいい男性。だから「秋の森の奇跡」というタイトルなのでしょうか?それにしても林真理子の小説の主人公は、美人ばっかり。魅力的(異性から)な人ばっかり。普通の人はないんでしょうか? 

恵比寿屋喜兵衛手控え 佐藤雅美 講談社
佐藤雅美の直木賞受賞作。 以前に何冊か読んだ著者の「物書き同心居眠り紋蔵」とか「揚羽の蝶半次捕物控」より筋立てが複雑、でも暗い。よくできてると思うけれど、こういうのはお気楽に楽しんで読みたいので、ちょっね。

被差別部落の青春 角岡伸彦 講談社文庫
最近はこうなんだ・・・と思いました。

御書物同心日記         出久根達郎 講談社文庫
続御書物同心日記        出久根達郎 講談社文庫
御書物同心日記<虫姫>   出久根達郎 講談社文庫
最近日経新聞にこの人のエッセイが連載されていたけど、「お年寄り」といtった印象。この3冊は8年ほど前の作品だけど、お年寄りが書いたような感じはしません。気楽に読めました。
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by mamineko110 | 2007-05-01 00:45 | 読書 | Comments(0)

算数

旅行に本を4冊持って行きました。
東京サイテー生活代議士秘書数学は嫌いです!いやでも楽しめる算数
毎日疲れ果てて、飛行機の中以外では読めませんでした。
それにしても、わたしもか変わったものです。強制されないのに数字の入ったものを読もうとするようになるなんて・・・ 
長いことかかって、いろいろな呪縛がとけてきたような気がします。
空気のきれいな高原で夜空を見上げました。天の川がわかりました。Milky Wayというにふさわしく白く濁ったように見えました。
小さいころ「流れ星はだれか死んだということなんやよ」「じっと見てると星が流れる。ほら、一人死んだ」星空を見上げるのがこわくなりました。ずーっとそうだったのに、なんともなくなっています。
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それでも、やっぱり読む順番はあとまわし。3冊目、食事のあとで「算数」を読みはじめました。
おもしろいです。読むのをやめるのが大変。この人上手。説明が上手。作家で、教育大の国語科をでた人です。
日本女子大のVODで秋山仁せんせの立体(テトラパックみたいなの)の講義を聞きました。いろいろ工夫してがんばってるな~と思いました。これだけがんばっていただいてわからない人はいないでしょう。でも感想は「それがどうした」 おもしろくないのね。
こっちの清水さんはほんとおもしろい! ご本人は算数エッセイがお好きなようですが、算数嫌いのことをよくわかってらっしゃる。 挿絵を描いてるサイバラは九九もおぼえてない算数にむかつく人なので、なおさらおもしろい!
こんなふうに楽しく読めてハッピーです。でもふと気づいてみれば、算数は不得意じゃなかったもんね。計算問題めんどくさかったけど・・たくさんあるときはけとばしたくなってました。

今日の夕食  いっぱい食べない二人の日・・さぼりの日
おくら  三種類の豆ときゅうりのサラダ  ミニステーキ  びんちょうまぐろ刺身  たけのこ

写真: ここどこだかわかりますか? わかった人には賞品をあげましょう。
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by mamineko110 | 2005-09-07 00:30 | 読書 | Comments(5)

メイド・イン・ジャパンのキリスト教

日本にはミッションスクールがそこそこの数あります。親族知人にも出身者がいます。それに比べて、クリスチャンの数は少ないように思います。なぜなのか年来不思議に思って来ました。
毎日新聞の書評を見て、この本を読みました。
メイド・イン・ジャパンのキリスト教 マーク・R・マリンズ著 高橋恵訳 出版トランスビュー
なかなか分厚い本で、難解というのではないのですが、読むのにそれなりに骨が折れました。
19世紀後半以降、ローマ・カトリック、プロテスタント諸教会等、キリスト教は多大な努力を払って日本をキリスト教化しようとしてきた。しかし、キリスト教徒はいまだに、日本の総人口の約一%を占めるにすぎない。アフリカやラテン・アメリカ、韓国に比べて「失敗例」言われる。キリスト教の何が、あるいは日本の社会と文化の何が、キリスト教移植を阻むのか。ある文化から別の文化へと世界宗教を移植するとき、いったい何が起こるのだろうか
大部の中で、わたしの興味はこの点に尽きます。
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そして、その 解答
外部からもちこまれた宗教の受容を左右する基本的な条件は、受け入れ側の集団とその他の集団との関係の質の中にある。脅威と認知されていないところから宗教がもちこまれる場合、新宗教の受容には有利な条件が成立する。たとえば、新宗教の出所以外のところから支配や脅威がやってくるとと認知された場合、新宗教は、社会を存続させる上で貢献度の高い集団や個人のアイデンティティを確立する、ひとつの手段とみなされることがある。
逆に新宗教をもちこんだ集団が,社会の存続や社会を特徴づけるアイデンティティを脅かすと認められた場合には、新宗教への抵抗を促進する条件が形成される。
この分析は、ある社会の少数部族や少数民族が、キリスト京の受け皿となっていることを説明するのみならず、韓日でみられるキリスト教に対する反応の相違の説明として有用である。韓国のプロテスタント宣教師は非政治的で個人の救済と信仰を強調していたのだが、大勢の韓国人は、キリスト教が日本政府にたいする「対抗イデオロギー」をももたらしていることに気がついた。その結果、大勢のキリスト教徒が独立運動に深くかかわり、数限りない方法で日本政府への協力を拒絶した。困苦を極めたこの時代を通じ、韓国人にとってキリスト教を肯定することは、植民地支配を行う日本人の文化に抗って、民族アイデンティティを主張する方途となった。
日本の場合、キリスト教の出所が自国の自治に対する最大の脅威の出所でもあったため、「認知」の変容は起こらなかった。戦後もこの外観は、実質的には転換していない。キリスト教は、たんに敵国宗教から占領政府の宗教に転じただけである。

長~い引用になりました。もともとに加えますますアホが進んでいます。右を向くと左を向いていた時、考えていたことを忘れます。書くと少しでも頭に残るかと思い、やっているわけです。
解答は、なるほど、と思いました。これは直感でそうかな・と予想されることですね。
著者は学者ですから、直感で思ったことを詳細に論証していかなければなりません。でも、一般人はそれに付き合うのはしんどいです。
この話、小説じたてにする人はでてこないでしょうか? 結構おもしろいと思うのですが。 小説とかは「うだうだ何言ってるの」とかが多いように感じます。でも、それでなければ表現がむつかしい、伝わりにくいというものもあります。文学の価値はそういいうところにあると思います。
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by mamineko110 | 2005-08-22 23:01 | 読書 | Comments(2)