日経でおもしろい記事を見つけた。
web上で探したが見つからないので、以下mamineko要約 といってもほとんどそのまま
やさしい経済学ー論争にせまる 少子化対策 民主主義を試す 小塩隆士
今のところ、われわれは民主主義を超える意思決定の仕組みを知らない。が、少子化時代、民主主義は本質的な課題に直面する。
人口が増えていけば、若年層は高齢層より人口が多いので、多数決の下では若年層の利益を反映した政策が選択されやすい。若年層が合理的に判断するとすれば、彼らは現在だけでなく高齢になったときのことも考え、生涯を通じ最適になる政策を望むはずである。そして実際に。多数決はそうした政策の選択を促す。このある時点で選択された政策はその後も望ましい政策として受け入れられ続ける。若い層が多数を占め続けるので、選択される政策は、以前に選択されたものとほぼ同じになるからである。しかもそれはその世代にとっても最適な政策のはずである。こうした場合、民主主義は現在いるすべての人々の利益を最大にするのに寄与し、しかも意志決定に参加しない将来世代の便益も損なわない。
ところが、少子化が進むと、人口構成が高齢層に偏るので、彼らに有利な政策が選択されやすい。しかし高齢層は、高齢時の幸せを最大にする政策を選択しがちで、若年層を不利にしやすい。少数派である若年層の意見は重視されない。
したがって、民主主義の下で選択される政策は、どの世代にとっても生涯を通じて最適なものでなくなる。高齢時の幸せが過度に追求され、現役時の幸せが過度に軽視されるからだ。だが最適な政策を選択する仕掛けを今の民主主義は用意していない。将来世代が意思決定に参加できないという欠点も露呈する。
今の民主主義がうまく機能するのは、順調な人口増加という外的な条件が整った場合である。これは民主主義が内包する「生物学的限界」ともいえる。少子化は民主主義の有効性を鋭く問い、その進化を促しはじめている。
なるほど・・・たしかに・・・
高齢者に手厚い世の中って感じがするものね。恵まれない高齢者もいるのだろうが、リッチな年金世代が目につく。
高齢者は投票に行くが、若者は棄権することが多い。そういうところからも、高齢者有利な政策が決まると感じていたが、本質的な問題があるのだ・・・